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数学が苦手な人の3つの共通点とは?得意な人はこう考える!

2019年10月28日算数・数学,中学生,高校生

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猪股大典 KLCセミナー 芳泉校

数学が苦手な人と得意な人の思考法

こんにちは!進学塾KLCセミナー芳泉校の猪股です。

このタイトルの話を読んでいるあなたは算数(数学)が嫌いという方かもしれません。もしくはこの教科が苦手な自分の子どものために読んでみようと思う親御さんでしょうか。

嫌いな人にとって算数は「なぜ存在するのか分からない!」というくらいイヤなものかもしれませんね。逆に、得意な人にとっては「考えるのが楽しい」「役に立つ」「これ考えた人すごいな」というものかもしれません。

このように印象が大体二つに分かれてしまうのが算数・数学の印象の特徴ですね。ただ、社会に出ると文系であっても「数学の思考法」は非常に大切です。

さて、今回は「数学(算数)の苦手な生徒に共通する3つのポイント」をお伝えし、そこから得意になるきっかけを掴んでいただければ幸いです。今回は3点に絞り、算数や数学に限ったことをお伝えしたいと思います。

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苦手な人の共通点① 本質が同じことを見抜けない

ステップ1…算数の文章問題

具体例を出して説明していきたいと思います。まずは小学生の問題です。

8人の生徒に鉛筆を5本ずつ配ると10本あまった。
配る前の鉛筆の本数は何本ですか。

まず、8×5=40のところまでは大丈夫でしょう。

しかし続く「10本あまった」の部分で10本を足すのか引くのかが分からないお子様がいます。

(実はそういう問題ではなく「40本」を答えにしてしまうお子様もいます。しかし、それは「よく読んでいない」とか「配る前の」を見ていないといった今回の趣旨とは異なるものになるため、ここでは割愛します)

ここで考えられる原因として、「10本あまった」がどのような状態なのか理解していない、つまりは、「あまる」という言葉の意味が分かっていないということがあります。中高生よりも低学年の小学生のお子さんがこの原因に当てはまりやすいですね。

状況を絵にして説明してみる

この場合はまずその状態を絵にしてみるのが解決策の一つです。これは問題を考える上で一般的なやり方でもあります。

頭の中だけで処理するというのは非常につらいことなのです。紙の上に書き出して,頭の中の情報を整理するのは非常に大切です。

たいていのお子様はこれで状態は分かってくれます。「あまる」というのは「残っている」=「まだ配っていない」ことだと分かり、

5×8+10=50(本)

の正解にたどりつきます。ここまでは数学というよりは算数の問題です。

ステップ2…文字が入った文章題

では、次の問題はどうでしょう。

8人の生徒に鉛筆を5本ずつ配ると、x本あまった。
配る前の鉛筆の本数は何本ですか。

そうです。「文字」が入ってきました。

今では小学6年生も文字を習うことになり、これをマスターしないとずっと数学はできないままとなってしまいます。

上の例で状態が分かっている生徒なら

 5×8+ x =40+ x(本)

としてくれます。しかし、この「文字」が入ってくると途端に分からないという生徒が出てきます。なぜ分からなくなるのでしょうか?

原因1:文字と数は別のものだと思ってしまう

まず一つは、「文字」は結局「数」と同じ扱いをすればよいのですが、それを分かっていないことです。苦手な生徒からみると数とはちがう「別のもの」と思ってしまうようです。

この場合は

 □+8=30

といった文字を□で表した等式を使い、説明していくのが効果的です。この□を文字にしているだけです。

原因2:文字の使い方が間違っている

もう一つ考えられる原因は、

「5×8+ x =40x(本)」

と文字の使い方をそもそも知らない場合です。
しかしこの場合は、問題の意図や状態はしっかり理解できていますので、文字のルールを教えてあげればよいでしょう。

ステップ3…三角比を含む方程式

ここから少しレベルを上げてみましょう。

例:2x-3x +1=0 を解きなさい。

これは中学3年生から習う二次方程式の問題です。中学生のうちは解の公式を使いますが、高校1年生からは因数分解が可能です。

それを使うと

2x-3x +1=0
(2x-1)(x-1)=0
よって,x = 1/2 ,1

というように解くことができます。

二次方程式の解法を使って、三角比の方程式を解く

では次の例をみて下さい。

例:2sin2x -3sin x +1=0(0°≦ x ≦180°)

これは高校で習う三角比を使った問題なのですが、この問題を一目見て先ほどの例と同じであると見抜くことができる生徒とそうでない生徒に分かれてしまいます。

なぜそう思えないのか?
それはやはりsin xと表されていることで「別のもの」だと思ってしまうためです。

sin xというのはxに角度を代入することで値を出してくれる関数なので、これも結局「数」という値を出すので、一つの文字と同じように扱ってよいのです。文字とは数を特定できないときに使うものでしたからね。

では2sin2x -3sin x +1=0のsin xを□に換えてみましょう。すると、

2□-3□ +1=0

となります。これは2x-3x +1=0と本質が同じだと考えられませんか?

よって、同じように解いていくことができるのです。

このように、算数・数学の問題は今まで解いたことのある問題と同じ問題であると見抜く、それをすなわち「本質が同じことを見抜く」がテーマになっていることが非常に多いです。これができるとほとんどの数学の問題は解くことができます。

また、覚えることも少なくなっていきます。なぜなら上で述べたように解き方が同じですから。

苦手な人の共通点② 解法手順の説明ができない

例:2x-3x +1=0 を解きなさい。

これはさきほど話した例と同じです。解く過程も示しましたね。

2x-3x +1=0     ・・・・・・・・・・(1)
(2x-1)(x-1)=0   ・・・・・・・・・・(2)
よって,x = 1/2 ,1   ・・・・・・・・・・(3)

としましたが、(2)から(3)がなぜ成り立つのかをちゃんと説明できますか?

数学が苦手な生徒はたいてい説明できません。

また、数学ができる生徒の中にも、説明できない子もいます。そういった生徒は中学校では成績が良くても、高校の数学になって成績が落ちる可能性が高いのではないかと思います。

答えを求める方に集中してしまい、途中の理論の過程をないがしろにしてしまいがちなのです。理論の過程を説明できないのは高校の数学では致命的だからです。

話を戻しましょう。

(2x-1)(x-1)=0 の意味を考える

(2)から(3)の理論の本質は「0をかけると、どんな数も0になる」ということです。(2)の等式の(2x-1)(x-1)=0は

 2x-1とx-1という数をかけると0になった

という意味を表しています。つまり、

 2x-1とx-1のどちらかが0であれば結果が0になる

ということに気づきます。さらに言えば、その場合しか0になることはないとも考えられます。
(実は違う分野では、0ではないもの同士をかけて0になるというものもあります)

よって、

 2x-1=0 または x-1=0

が成り立てばよいと考えられます。ここから(3)が出てきます。

どうでしょうか。

これを読んで「当たり前でしょ」と思った人と「そうなんだ・・・」と思った人に分かれているでしょう。それが「差」です。

これはほんの一例です。小学生からこの点を大事にしてくれている先生の指導を受けていると、かなりの差が生まれます。

苦手な人の共通点③ 自分ルールを作ってしまう

3つ目は「算数・数学で決まったルールを無視して、自分で作ったルールで問題を解いてしまう」ということです。

なぜそのようなことをやってしまうのでしょうか?

「多分これでいい」という思考に注意!

数学の問題はほとんど①の「本質が同じことを見抜く」を使います。しかし①ができないと、

解き方が分からない
 ↓
とりあえず自分で手を動かしてみる
 ↓
計算などが進まないときに「多分これでいい」と思って進める

という流れになってしまいます。「多分これでいい」と思ったときに「算数・数学で決まったルール」を考えてくれればいいのですが、覚えていないためにそうなります。

さらに②の「手順の説明をする」ができないと、もっとひどいことになります。
理論のない世界が紙の上に広がることになります。もしそれでたまたま答えが合ってしまったりすると「破滅」がお迎えをしてくれます。

よくある「自分ルール」の例

よくある「自分ルール」の例を挙げると、

  • 3/2 x + 5/6 x』 を計算するときに、6倍して分母をはらってしまう
  • 『6x =3』を「分数の答えがおかしい」と勝手に思い、x =2としてしまう
  • 『cos (α+β) = cosα+ cosβ』と分配法則を使ってしまう

などがあります。

たいていは新しい記号を習うときに発生しやすいものです。そのときにしっかりルールを把握していないからですね。

答え合わせも見直しも「いい加減にしない」こと

自分ルールを使ってしまう人は、新しく単元を習ったときに「なんとなく分かった」感じにしてしまっているはずです。

それでも基本問題を練習していくうちに自分のミスを修正していくことができると思うのですが、答え合わせをいい加減にしていると直せずじまいです。

解決するには,その記号の原理・原則をもう一度見直すことが第一です。

「いい加減にしない」というのは学力を上げることに対して非常に重要な要素の一つです。できる生徒は見直しを何度もし、完璧を求めようと努力しています。

まとめ

以上が「算数・数学が苦手な生徒の3つの共通点」の話でした。

やや専門的な話になってしまったかなと思いますが、読んでくださった皆さんのお役に立てば幸いです。

この話で苦手が得意になるきっかけになったとすればそれ以上に嬉しいことはありません。あとは生徒のみなさんの「意志」です。強く持って頑張ってくださいね。

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