【中学受験】テストや模試の結果が悪い時、どう分析・対策する?
模試結果がすごく悪かったんだけどどうしよう…
模試で合否は決まりません!学力向上の良い材料にしましょう!
中学受験を控える家庭にとって、模試の結果は非常に重要な指標です。しかし、成績が思わしくないとき、どのように分析し、対策を立てればよいのでしょうか。この記事では、模試の結果を効果的に活用し、成績向上に繋げるための方法を解説します。
まずは子供の気持ちを考える
寄り添うことを意識する
模試の結果が悪かったとき、まず考えるべきは子供の気持ちです。多くの子供は模試の結果に大人以上にショックを受け、「親に何と言われるだろう」と委縮してしまうことが多いです。親としては、まず子供に寄り添い、感情を理解しサポートする姿勢が求められます。
子供が結果に対して不安や焦りを感じている場合、「模試結果が全てではないこと」「次に繋げるためのステップであること」を伝えることが重要です。子供が安心できる環境を作ることで、次の模試や本番に向けて前向きに取り組む気持ちを持たせることができます。
そのためにもまずは保護者が模試結果に一喜一憂せず、冷静に結果を捉えて行動に移す姿勢を見せましょう。
模試を成績好転のための材料と考える
どのような間違いをしているのか確認する
模試の結果を見て一喜一憂するのではなく、どのような間違いをしているのかを具体的に分析することが大切です。なぜ間違えたのか、その原因を突き止めましょう。例えば、計算ミスなのか、問題の読み違えなのか、根本的に知識や理解が不足しているのかを確認します。
解けなかった問題を全て解き直すのではなく、優先順位をつけて効率的に解き直しをすることが効果的です。そのために間違えた問題のタイプを分析し、それぞれのタイプに応じた解き直しを行いましょう。
- 全く分からなかった
- 問題を勘違い・書き間違い・計算ミスなど
- 時間が足りなかった
全く分からなかった問題
全く分からなかった問題を一つ残らず解き直ししていると、時間がかかり負荷も大きくなりすぎてしまいます。模試結果には問題ごとの正答率が載っていることが多いです。「正答率の高い問題」に絞って解き直し・覚え直しをしましょう。
その際に覚え直した知識は「解き直しノート」にまとめておき、次回模試の直前に見直すとさらに効率的です。
ケアレスミスをした問題
ケアレスミスは対策を行うことで効率よく得点力を伸ばすことができます!
ケアレスミスを「惜しかったね」で終わらせないでください。
問題を読み間違えたのか、自分で書いた数字を見間違えたのか、分数の約分を間違えたのか。
「ケアレスミスノート」を作ってミスした内容を集めていくと、その子ども特有のケアレスミス典型パターンが見えてきます。
子ども本人が「自分はこういうケアレスミスをよくするから気を付けよう」と意識することで初めてケアレスミスが減り、得点力を上げることができます。
時間が足りなかった
入学試験は限られた時間内で最大得点を挙げることが重要です。解ける問題を後回しにして難しい問題に時間を使っていなかったか確認しましょう。入試問題は大問①にいきなり難しい問題を出して受験生を動揺させることもあります。
一問目から順番に解くのではなく、まず最初にすべての問題を確認して問題ごとの優先順位と時間配分を決め、解ける問題を確実に解き切るようにしましょう。
ケーススタディ3例
模試の結果が悪かった場合、原因の特定と効果的な対策を立てることで次回の結果改善が期待できます。ここでは3つの具体的なケースに基づいた分析・対策方法を紹介します。
ケース1: ケアレスミスが多かった場合
エピソード
小学生のAくんが模試の算数で計算ミスや回答欄の記入間違いが多発しました。模試直後に振り返ると「簡単な問題なのに!」と悔やんでいました。
分析と対策
こうしたケアレスミスの原因は「焦り」や「確認不足」にあることが多く、対策としては解答後の「再チェック時間」の確保が効果的です。Aくんには、解答欄に記入する前に計算結果を再度確認する習慣を付けさせたり、模試の練習問題で一度全問解き終えた後に見直す時間を3分とるようアドバイスしました。これにより、意識的に「ミスを防ぐ時間」を持つことで改善が期待できます。
ケース2: 特定分野でのつまずき(地理の苦手意識が強い)
エピソード
Bさんは社会の地理分野が苦手で、毎回低得点に悩んでいました。特に県名や産業の分布などを記憶するのが苦手で、他教科の学習時間を確保するためにも効率よく克服する方法を模索していました。
分析と対策
こうした場合、分野別に苦手意識を和らげるため「問題の集中特訓」を短時間で行うのが有効です。Bさんには地理の基礎問題を毎日5分だけ取り組み、地図やフラッシュカードを使って視覚的に覚える方法を提案しました。また、覚えにくい内容は語呂合わせで記憶するようアドバイスした結果、少しずつ理解が進み、実際のテストで自信を持てるようになりました。
ケース3: 時間配分に課題があり、解き終えられない
エピソード
Cくんは試験中に焦りやすく、特に国語の読解で時間が足りなくなることが多いという悩みがありました。毎回見直しもままならず、最後の大問は手つかずということがしばしばでした。
分析と対策
時間が不足する場合、解答の「優先順位をつける練習」と「時間管理」を強化するのがポイントです。Cくんには、まず簡単な問題や得意な問題を優先し、後半に難易度の高い問題に取り組む練習をしました。さらに、模試形式で30分区切りのタイマーを使って時間感覚を養うと、本番でも焦らず時間を使えるようになり、確実に得点できる部分を取りに行く姿勢が身につきました。
模試の結果は参考資料に過ぎない
模試の結果を重く受け止めすぎることは避けましょう。特に記述問題が多い難関校を目指す場合、模試の結果がそのまま合格可能性を示すとは限りません。模試はあくまで参考資料であり、本番に向けた練習の一環です。
模試の結果を絶対視せず、次回に向けて改善点を見つけ出すためのツールと捉えることが重要です。模試の問題形式や出題傾向が本番の試験と異なる場合もあります。そのため、模試での成績が悪かったとしても、それが本番に直結するわけではないことを理解し、結果を重く受け止めすぎないことが大切です。
12月の最後の模試で合格判定が厳しい結果でも、そこから入試当日まで学力は伸びます。模試結果よりも志望校の入試過去問に注力し、確実に得点力を上げるための努力を行いましょう。
模試よりさらに重要な、過去問の進め方のコツはこちらです!
模試をダブル受験の練習に使う
中学受験では、場合によっては一日に複数の学校の試験を受ける「ダブル受験」が必要になることがあります。模試をダブル受験の練習として活用することで、実際の本番に向けた準備ができます。
例えば、サピックス模試と四谷大塚模試を同じ日の午前と午後に受けることで、長時間の集中力を保つ練習や、試験間の休憩時間の使い方などを経験することができます。これにより、本番でのパフォーマンスを向上させるための貴重な経験を積むことができます。
子どもの体力面や集中力に不安がある場合は検討するとよいでしょう。
まとめ
中学受験の模試の結果が悪かったときの対策は、多面的にアプローチすることが重要です。まずは子供の気持ちに寄り添い、安心感を持たせることから始めましょう。その上で、模試の結果を成績向上のための材料と考え、具体的な間違いの分析と対策を行います。やるべきことを絞り効率的に解き直しや覚え直しを行って、本番に向けた準備を進めましょう。
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