読書嫌いの子へのアプローチ法!
「本が嫌いで、活字が並んでいるだけで眠くなる」
「読書の何が面白いかわからない」
など、とにかく「読書離れ」が年々進んでいるように思います。
確かに読書をすれば、
① 語彙が増え
② 速読が可能となり
③ 心情把握なども得意になる
といった国語にとってのメリットがたくさんあります。
でも、読書が「嫌い」な子どもにノルマとして本を読ませても、ほとんど意味がなく、読書嫌い・国語嫌いを加速させる恐れがあります。
では、どうアプローチすれば良いのでしょうか。
興味のあるジャンルの本を与える
国語力を念頭に置いた読書となると、どうしても受験に頻出の小説やジュニア新書などを読ませたくなってしまいますよね。
しかし、読書が好きではない子どもにとってそういった類の本は、食事で言うところの苦手な野菜と同じです。
ですから、ハンバーグの中にニンジンやピーマンを細かく刻んで混ぜるのと同じように、好きな分野の本(雑誌でも構いません)で活字に慣れさせましょう。
例えば、サッカーが好きな男子ならばサッカー選手が書いた自伝的な本でも良いですし、サッカー雑誌でも良いでしょう。写真やイラストが混ざっていても大丈夫です。
とにかく、本人が「興味を持って、進んで」読める「活字」の本を読ませることが大切です。
興味があれば、少し難しい表現や語彙などがあれば「ねえ、これどういう意味?」、と自分から質問することも増えるでしょう。
その時に、辞書を引くように促すのも良いですね。
とにかく、文章を読んで内容を理解することが肝要です。
マンガは想像力の増幅装置
近年、活字どころか「マンガ離れ」も進んでいると耳にし、実際子ども達からも「マンガ読むの面倒くさい」という声も聞くことがあり、驚きを隠せません。
私が子どもの頃は、マンガを読みたくて仕方がなかったものです。実際、自分の本棚には小説よりもマンガの方が沢山ありました。(1000冊近くあったように記憶しています・・・)
インターネットが普及し、YouTubeなどの動画配信サイトやアプリケーションソフトが乱立する現代では、アナログに自分の手でページを繰る作業を伴うものは、活字であれ漫画であれ敬遠されるのは致し方ないのかもしれません。
とはいえ、マンガなら読める・面白いという子どももまだまだ大勢いると思います。
実は、マンガは「想像力」を増幅してくれる素晴らしい「本」なのです。
小説における心情表現や比喩表現が、マンガ上では「絵」として表現されています。
そこがポイントです!
絵と少ないセリフから心情を想像することが、小説の読解力も伸ばします。ストーリー把握はもちろんですが、暗示的な表現を読み取る力も練成されます。
ある程度読ませていい内容のマンガかどうかは吟味する必要がありますが、「マンガが好き」というお子さんには是非読ませてあげてください。
もちろん、マンガ「だけ」では栄養不足ですので、1のような方法で活字にも慣れ親しんでください。
実戦形式の乱取り稽古=問題を解くことで文章を読む!
「興味のある本やマンガばかりで大丈夫なのだろうか」と心配になる親御さんもいらっしゃるかと思います。
もちろん、入試に出るような論説文・小説文にも触れなくてはいけません。されど、読書をする気が起きない。
そんな時は、「読書」をしようとするのではなく、「問題」を解きましょう!国語の問題集には様々なレベルのものがあります。現状のお子様の国語力に応じた問題集を用意して、取り組みましょう。
学習塾の先生が「やりましょう」と言ったものはやるというケースも多いので、塾の先生に選んでもらって、個人課題として設定するのも良いと思います。
ものは考えようで、「読書」としてハードカバーなり文庫本が机の上にあるとげんなりするわけです。「問題」として、まして「課題」ならばやらざるをえないという気持ちになります。
要するに、「文章を読む機会」を多く生み出していけばよいのです。
今回、3種類のアプローチ法をご紹介しましたが、是非できるものから取り入れてみてください。
そして、いずれ3つとも実践できれば、合わせ技で見事一本、柔よく剛を制すことができるのではないでしょうか。