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小学生の国語力はこう伸ばす!学年別ポイントと苦手克服法とは?

2019年9月11日国語・古典,小学生

福本誠KLCセミナー 大元校

国語力は長い時間をかけて身につけていくものであり、生涯に渡って役立つ力です。ここでは、小学生の子どもの年齢ごとに、どのような勉強方法がおすすめなのかをご紹介します。

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小学2年生まで

まずは国語に親しむことから

小学2年生くらいまでは、まず、国語に親しむことから始めましょう。
そのためには、保護者の方の協力が必要です。

子どもが寝る前のほんの5分から10分ほどでかまいません。毎日ちょっとずつ読み聞かせをしてみてください。

本はどのような作品でも構いません。
お父さんやお母さんが読みたい本でOKです。子ども向けの本というようにジャンルを決めないで、有名ファンタジー小説でも偉人伝でも好きな作品を選んでください。

読み聞かせのポイントは?

読み聞かせをするときの最大のポイントは、「次の展開が気になるところで終わる」ことです。

「――そのとき、主人公の目の前に現れたのは……。
 今日はこれでおしまい。続きはまた明日」
「えーっ、気になる、続きを読んで!」

というように、続きをせがまれたら大成功です。

絵本を読み聞かせしてもらっている子ども

なだめるのは大変かもしれませんが、なんとかなだめましょう。そして、本を、子どもが見つけやすいように隠します。子どもが勝手に本を探して読み始めたら、あとは子どもの自主性に任せましょう。

「お父さん、もう続き知ってるよ」
「お母さん、あの本、読んじゃった」

そんなふうに話してきたら、

「こらっ(笑)」

と言ったあと、

「次はどんな本が読みたい?」

と聞きましょう。そして、

「今度いっしょに本屋さんに行こうか」
「図書館に行ってみよう」

子どもといっしょに新しい本を探してください。子どもがひとりで本を読むようになったあとも、可能ならば子どもが読んだ本を保護者の方も読んでください。

「それ、お母さんも読みたいな」
保護者の方も読むことで、作品の内容を子どもと共有できます。子どもとの会話の種にもなるでしょう。子どもが中学生、高校生と成長していくなかで、本がコミュニケーションの手段になることもあります。

小学3年生~6年生

小学3年生~6年生となると、中学受験を意識される方もいらっしゃることでしょう。「国語の成績がよくないけれど、読書も苦手で……」と悩まれる方もいらっしゃいます。

国語の成績を上げるためには、やはり読書は大切です。しかしながら、幼いころから本を読む習慣がない場合や、本を集中して読むことが苦手な場合、読書習慣をつけることがなかなか難しいこともあるでしょう。
ここでは、読書にかかわらず国語の成績を上げるためにチャレンジしてほしいことをご紹介します。

漢字の学習

学校の漢字ドリルを用いるのも良いのですが、漢字検定に向けた学習をおすすめします。

このとき、可能であれば、保護者の方もいっしょに漢字検定の勉強をしてみてください。
子どもは8級から、保護者の方は3級からというように、それぞれ合格目標を立てていっしょに勉強するのです。

同じ時間に勉強しても良いですし、別々に勉強しても良いです。
保護者の方が勉強しているところをみて、子どももやる気を出すことがあります。

実際に漢字検定を受けて、保護者の方だけが合格して、子どもが不合格だった場合、「次こそ勝つ!」とやる気を出すこともあるでしょう。

漢字勉強の様子

本当は、読書についても同じことがいえるのです。保護者の方が読書するのが好きだと、家には自然と本が増えます。すると、子どもは本があることが当たり前の生活を送ります。本に触れる機会が多いと、自然と読書量が増えます

子どもに本を読んでもらいたい場合は、まず保護者の方が本を読んでみましょう。漢字もまた、いっしょに勉強していくことで、子どものモチベーションが上がります。

会話のなかに質問を盛り込む

子どもと会話をするときは、意識的に質問をするようにしてみてください。

「今日、先生の話が長かった」 
「そうなんだ。それより宿題は?」

上記のように、子どもが話しかけてきた場合、話をそらさないで質問をしましょう。

「今日、先生の話が長かった」
「そうなんだ。どうして長かったの?」
「クラスの子のノートとかいろいろなくなったから」
「それは大変。ノートは見つかったの?」
「ううん、わからない」
「どうしたら見つかるかなあ」
「うーん……」

質問をされるたびに、子どもは答えを考えます。ときには、すぐに答えを出すことができないこともあるでしょう。そのようなときは、保護者の方もいっしょに考えてあげてください。
保護者の方が、無理やり答えを示す必要はありません。子どもが自分自身で考えることが大切です。

例えば、上記のような「クラスメートのノートが行方不明」という事態が起こったとき、ノートを見つける方法以外にも、さまざまなことが考えられます。

ノートがなくなったら、自分ならどんな気持ちになるのか、ノートがないとどのようなときに困るのか。
ノートをなくしたクラスメートはどのような性格の子で、今どんな気持ちでいるのだろうか、など。
質問を繰り返すと、会話は広がります。会話が広がると、さまざまなことに考えをめぐらすことができます。

国語で大切なこととして、状況把握能力と共感力、そして表現力が挙げられます。
文章を読んだとき、どのような事柄について述べられているのか、どのような事態が発生しているのかなどをきちんと把握することが大切です。また、文章が訴えている内容を正確に捉えるためには、作者や登場人物の心情に寄り添うことが必要です。

そして、文章から読み取れる内容を、文中だけでなく自分の言葉で表現することが求められます。
状況把握能力・共感力・表現力――この三点は、コミュニケーションによって磨かれます

親子の会話のなかで、「質問を増やす」工夫をするだけで、コミュニケーションの質は上がるでしょう。
子どもが学校や習い事で体験したこと、テレビで流れているニュースなどを話題にして、短い時間でも良いので日常の会話を大切にしてください。

親子の交換日記

「どうしても忙しくて余裕がない!」
そのような保護者の方には、親子の交換日記がおすすめです。
子どもと交換日記をしてください。

最初は一行でも良いのです。その日あったことを子どもに書いてもらいましょう。それに対して、保護者の方もまた、一行でもいいので質問を書いてあげてください。

 「今日は体育が楽しかった」
 「体育でどんなことをしたの?」

など、最初は少しでOKです。慣れてきたら、質問を増やします。

 「今日は、体育でソフトボールをした。打った」
 「打ったんだ。何本打ったの?試合には勝った?」

子どもは質問に答えるでしょう。質問が増えれば増えるほど、子どもが文章を書く量も増えます。しだいに、文章を書くことに慣れていくでしょう。

大切なことは、最初からたくさん書きすぎないこと(続けられそうな分量にすること)、子どもが乗り気でなくてもまずは保護者の方が続けてみること(子どもが書いていないときも、保護者の方は必ず一言でいいので書きましょう)、子どもが上手に書けなくても責めないことです。

子どもが上手く表現できていなかったり、言葉足らずだったりするところは、責めるのではなく質問しましょう。保護者の方が質問上手になることで、子どもの表現力が高まります

まとめ

ここまで、「小学生の国語力向上のための学年別ポイント」をお話してまいりましたが、国語は、少し勉強したからといってすぐに成果が出る科目ではありません。
毎日の積み重ねが結果となって出てくる科目です。

国語力は問題集を解くだけでなく、日々の体験やコミュニケーションによっても磨かれます。読書をしたり、問題を解いたりしつつ、日常生活のあらゆる気づきを大切にしてください。

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この記事を書いた先生
KLCセミナー 大元校 講師 福本誠 記事一覧

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