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中学・高校受験の算数(数学)の出題攻略から勉強法を紐解いてみた ~算数・数学がアツイ!~

2024年4月2日生活習慣,家庭学習,小学生,算数・数学,学年別 勉強法,中学生

稗田 潤

稗田 潤 創研学院 高津駅前校

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算数・数学が必須な世の中

1. 入試からわかる、現在の学生に求められるもの

2023年初め、文部科学省は国公私立大学に入試改善を促す指針を作成しました。その内容とは大学入試の受験科目の見直し。「特に私大入試で課す科目が少ない」現状を踏まえ、「大学1年生の授業に必要な科目は入試で課す」としました。例えば経済学部に入学した学生は、当然数学の授業を受けるのですから、入試にも数学を課すべきということです。今や農業をやるにもITを駆使する時代です。

それに先駆け、2021年度入試では早稲田大学政経学部の入試で数学が必須になりました。正確に言うと、それまでは外国語と国語が必須で、日本史・世界史・数学から選択する「3教科入試」を行っていましたが、2021年度の入試から数学I・Aが必須科目になりました。私立大学の文系学部に進学するには「数学は不要」といった風潮に一石を投じる英断でした。

今後、他学部においても数学が必須になっていくと思われます。

2. 新学習指導要領からわかる、現在の学生に求められるもの

2020年度の教科書改訂で「具体的な場面での活用・具体的な事象を考察」という言葉が随所に見られるようになりました。

現在の学習指導要領では、算数・数学の力を発揮する場として、テストといったペーパーではなく、現実の日常の場で発揮することを求めています。ひと言でいうと「今まで以上に高度な数学を学ばせる」ということです。「速く」「正しい書き方」で「正確に解ける」ようになっていなければなりません。

算数・数学の問題の昔と今

今の算数・数学の問題は昔と比べるとあきらかに変わっています。私はもちろん、保護者の方々もそのことを理解し、子どもに対する接し方をアップデートしておく必要があります。

1. 問題レベルの難化

今の入試問題はあきらかに昔よりも難しくなっています。このことは特に中学受験において顕著ですが、神奈川県に関して言えば、公立高校受験も大きく難化しています。

下の問題は、上は昔の開成中の入試問題と、今の洗足中の入試問題です。洗足中はいまや神奈川の女子御三家に数えられる難関中ですが、開成が大問としての出題なのに対し、洗足は一行問題、いわゆる「正解しなければならない問題」として出題されています。つまり、保護者の方々が受験生だった30年前の難問は、今では標準問題になっているのです。

2. 問題の出題傾向の変化

学習方法も変わった次に問題の問われ方・答え方が変わりました。中学・高校受験ともに「考える力」をみる方向に出題の仕方が変わってきたのです。

問題の出題傾向の変化
  1. 問題文の長文化(英語や国語ではありません。算数・数学の話です!)
  2. 問題条件の増加・複雑化(特に高校受験特色検査で顕著)
  3. 記述式解答の増加(途中式や考え方を書かせる!)

つまり単純な公式の丸暗記では通用しなくなったということです。するとそれに伴い学習スタイルも変化していかなければなりません。

中学受験・高校受験に必要な学習

計算力

中学受験・高校受験どちらの場合でも、理系学習の根本は計算力です!そのためには、毎日の計算練習が必須です。そして宿題!数学は、同じ解説を何回も聞くより、一人で問題を解いた方が理解度は増し、知識が定着します。必ず途中の図や式・計算を書き、なにより間違えた問題を解き直しすることが重要です。

しかし、小・中学校の授業に原則復習はありません。そもそもは指導要領に復習が記載されていないので、現場任せになっているのです。その中で学校の授業に「きちんとついていく」のはごく一部の生徒だけで、多くの生徒は学校の授業だけでは「きちんとついていく」ことができていないのです。我々も含め、この少子化の中、多くの塾・学習サポート機関が存在していることがその証拠です。

思考力

今の受験勉強において重要なのは、生徒自らが「なぜ?」「どうして?」と考えることです。そのために重要なのは、安易に「正解を教えない」ことです。我々が大切にしているのは「問題の答え」よりも「生徒の思考」です。

保護者としてはすべて〇がついているプリントを見た方が安心すると思いますが、早いうちから処理能力ばかり高くしても、物事を機械的に処理するだけで、「なぜその答えになるのか」を考えることが疎かになってしまいます。「正解を教える」ことは「生徒の思考を止める」ことに他なりません。

今は脳科学などの知見を取り入れて、効率的にそして思考を伴った学習を行う必要があります。寝ている間に記憶が整理されるため、睡眠時間はしっかり取る、早く寝て、早く起き勉強する、そういった学習が効果的だとわかっています。また子どものタイプにもよりますが、静かな勉強部屋より、ちょっと人の気配があるほうが、つまりペースメーカーとなってくれる人がいる方がより集中できるため、リビング等で学習する子どもも増えています。

小・中学生の脳はまだ発達途中の段階ですから、そもそも既存の知識も、人生経験も少なく、知識をつなげて考える力が不十分なのです。大人が「集中できる・頑張れる」環境をつくって、「管理」してあげる必要があります。

スタディマナー

スタディマナーとは、学習に対する基本姿勢(相手の話を聞く、忘れ物をしない、できない理由ではなくできる方法を考える等)、授業の受け方(欠席しない、板書だけでなくメモも取る、質問の仕方等)、学習習慣(毎日勉強する、教材の整理整頓、わからないことを放置しない等)といった、大人からすると当たり前の内容ですが、これが身についていない子供は非常に多いのが現状です。

理系学習の内容においては、速く、正しい書き方で、正確な計算力、問題文を正確に読める読解能力、図形の公式といった暗記知識が必須です。中学校ではこの3つは「小学生の間に身につけておいて当たり前」といったスタンスで授業が展開されます。

「作業」的な行動から「勉強」へ

人間の脳には、2つの思考システムがあります。「勉強」し新たな学びを得るとき、人の脳は、逆算的で勤勉なシステムを使用します。したがってそれ相応の負担(=疲れ)が脳にかかります。

それに対し「作業」をしているときは、直観的なシステムを使用しルーティンワークをこなすだけなので、当然、脳的には負担はかかりません。多くの人は「勉強」をしなければならない場面でも、知らず知らずのうちに「作業」を行ってしまいます。

人間の脳の2つの思考システム
  • 勉強⇒逆算的で勤勉なシステムを使う。だから意識して行う必要がある。
  • 作業⇒直観的なシステムを使う。意識せずに机に向かうと、自然と作業になってしまう。

「作業」的な行動を止め、より効果的な「勉強」の方法を解説します。

アウトプット重視の学習

インプット過多でアウトプット不足の生徒をたくさん見てきました。確かにインプットは大切です。知識のないところに思考は生まれません。

しかし注意すべきは、インプットの学習は「勉強」でなく「作業」になりがちだということです。算数・数学の学習は、解説を読めば何となくわかった気になるものですが、解説を読むことはインプットの作業であり、アウトプットの勉強ではありません。

現状の少し上を目標とする

現状維持を目標としてはいけませんが、目標が高すぎるのもいけません。目標が達成できないとなると、すぐに続かなくなってしまいます。「脳は『ちょいムズ』を好む」ということがポイントです。やる気には脳内物質のドーパミンが深く関わっています。集中力や記憶力にも必須の物質です。ドーパミンが分泌されると、「勉強をやるぞ」というモチベーションが湧き上がってきます。勉強の目標を設定するときには、簡単すぎず、難しすぎない内容がちょうどいいのです。「頑張れば、何とか達成できそう。」という目標を設定しましょう。

制限時間を決める

「勉強」するには、制限時間を決めることが大事です。同時に目標(どこまでやるか)を決めることも大切です。時間や目標を設定するとドーパミンが出るので、勉強のパフォーマンスが2倍に上がります。しかし、勉強をはじめるとすぐにドーパミンが出るわけではありません。最低でも1時間は続けるようにしましょう。

重要なのは、勉強する曜日・時間を決めておくことです。そして、その勉強時間は朝が最適です。起きてから2~3時間後は「脳のゴールデンタイム」と言われます。この時間帯に勉強をすれば、集中力や記憶力、学習機能、モチベーションが高い状態で取り組めるので、質の高い勉強になります。

難しい内容の勉強は、土日の朝にもってくるのがお勧めです。その後、午後から夜にかけて脳のパフォーマンスは下がっていきますが、夕方に軽い運動を挟むことで、運動後、再び集中力が復活します。午後に勉強するならこの時間がオススメです。また食後は食べたものの消化に血流がとられるのでさけましょう。寝る15分前に暗記をすると記憶に定着しやすくなります。

パワーポーズで叫ぶ

「時間になってもなかなか勉強をする気が起きない」。そんなときに簡単にできてオススメしたいのが、「パワーポーズ」をとることです。

方法はいたってシンプル。ガッツポーズをします。「これから勉強するぞ~!うぉ~!」と大声で叫ぶだけ。声が大きければ大きいほど効果を感じられます。絶叫によってテンションが上がり、モチベーションもアップします。大声で叫ぶことでアドレナリンが分泌され、脳が覚醒するからです。

パワーポーズをとると、男性ホルモンのテストステロンが20%増加し、ストレスホルモンが25%低下し、結果やる気がアップするという研究報告があります。テストステロンは筋肉や骨の強化だけでなく、やる気の向上、自信、積極性、向上心にも関係します。緊張やストレスに強くなるパワーポーズ、ぜひやってみてください。


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この記事を書いた先生
稗田 潤
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