思春期の子供とどう話せばいい?接し方に悩む親へ伝えたい、親子の会話の処方箋!
子どもが中学生や高校生になり思春期や反抗期を迎え、「どうやってコミュニケーションをとったらいいんだろう…」と接し方にお悩みのお母さんは多いかと思います。
自分の学生時代を思い出してみたり、ママ友に相談してみたり、ネットで検索してみたり…
しかし性別や環境など状況によって変わる子どもの本音はなかなか見えてきません。
結局「しばらく様子をみよう」と思いとどまり、お子様とのコミュニケーションが後回しになっていないでしょうか?
今回は塾塾での体験談も交えながら男の子でも女の子でも当てはまる「家族や子どもとの信頼関係の築き方、コミュニケーションの取り方」についてお伝えします。
タイミングが命!親子コミュニケーションの鍵
単刀直入サプライズ!声かけは「気づいたらすぐ!」
まず、最も重要な点をお伝えします。
それは、気づいたことはすぐに話すということです。
これまでお子様との会話に躊躇していた親であれば、お子様が驚くほどストレートに聞いてもいいでしょう。ある意味、お子様への”単刀直入サプライズ“!
保護者の方がお子様の勉強について、何か普段とは違っている点、勉強態度が変わってきた点など、お気づきのことがあった場合は、できるだけその日のうちに、そのことをストレートにお子様との話題にしてみてほしいのです。
話せなくて躊躇していると、家族の溝を生むことも…
なんだか悩んでるみたいだけど、いったいどういうことなんだろう…
また今度でいいかな…しばらく様子をみよう…
このような躊躇や遠慮はよくありません。
大なり小なり、ご家族がお子様に遠慮する気持ちがあると、お子様本人もなんとなく勘づきます。
絶対に何か言いたいことがあるはずなのに、どうして自分には直接きいてくれないんだろう…
親は全然俺のことには興味ないんだな…
このようにお子様が「絶対に何か言いたいことがあるはずなのに、どうして自分には直接きいてくれないんだろう」という違和感を抱き始めると、ご家族間の溝は少しずつ深まっていきます。
ここは、大人のほうが勇気を持ってストレートに話しかけるべきタイミングです。
タイミングが命です。
「気づいたとき」に「すぐ」話すからこそ、お子様も心を開いて話してくれます。
なんだか学校の宿題が少なすぎるみたいだけど物足りなくない?
理系に進みたいの?
このように感じたことや聞いてみたいこと、ちょっとした気づきを話しかけてみると良いでしょう。
思春期の息子・娘への接し方に迷ったら
思春期の子にも、コミュニケーションは明るくストレートに
「思春期の子を相手にすると、どう接したらいいか本当にわからなくなることがあって・・・」と悩まれる保護者の方も、少なからずおられます。
でも、思春期真っ只中であるお子様方も、大人からの愛情と信頼はしっかりと受け止めているものです。逆手に取って、お子様が「え、そんなにストレートに聞いてくれるんだ!なんだ、自分からなかなか相談できなくて、モジモジしてて損した!」とびっくりするくらい、明るくストレートに、ご家庭での話題になさるのはいかがでしょうか。まさに単刀直入サプライズ!
意外と、お子様も遠慮して保護者の方に話さなかっただけだったり、ちょっとしたすれ違いや勘違いで深刻にとらえていただけだったりすることもあります。
家族内で健全なコミュニケーションを経験させる
たとえ家族でも、お互いの本当の思いは話してみないと通じ合わないものです。
「家庭は社会を構成する最小の単位である」という考え方もあります。
家族だから分かり合えるはずだ、なんで分かってくれないんだという思い込みは捨ててください。
世の中にはストレートに質問し合っても壊れない信頼関係というものがきちんと存在するとお子様に伝え、健全なコミュニケーションを経験させていきましょう。
お子様にとっても、「自分から話さなくても分かってもらえるはずだ」という甘い考えを持ったまま大人になると、他人と接する際にも心を開くことが苦手になってしまう危険があります。
このような「家族間のコミュニケーション」の練習も含めて、「学習環境」であり「受験対策」にもなりうるのです。
誤解が解けた!思春期の息子と母親の実話
今年の7月にも、ある高3生の男の子が塾に来るやいなや、こんな話をしてくれました。
これまで進路や成績のことを親になかなか話し出せず悩んでいたけど、この間、親のほうから“なんか最近元気ないけど悩んでるの?”とパッと聞いてくれて、急に肩の荷が下りて、なんでも話せるようになったんです!
ずっと前に親に国公立大学しか受けちゃいけないと言われたことがあるから、学費で負担をかけたらいけないと思って、ずっと悩んでいたんです。いくら家族でも、自分から親に聞けることと聞けないことがあるし…。
それで、模試があっても志望校欄をどう書いたらいいのかということばっかり気になって、これまでの勉強の成果や実力を試そうとか、模試の復習をしようとか、全然考えてもいませんでした。勉強してても不安だらけで、全然頭に入ってる気がしなくて・・・。
でも、時間取ってちゃんと話し合ってみたら、親から明るく「どうしたの?」とか「そんなにしっかり自分の将来や志望を考えているなら、私立大に変えてもいいよ」と言ってもらえて、とてもびっくりしたけど、それで安心して勉強できるようになりました!頑張ります。
また、その保護者の方も後日、塾の保護者面談で、このようにおっしゃっていました。
この間は、先生に「高校生って意外なくらい、よく親のことを見て、気遣ってるものですよ」と言われて、いろいろ考え直してみたんです。
中学の頃は、何でも上の目標を持たせることで、本人をやる気にさせてきたから、高校でも同じだと思っていたんですよ。
でも、“上”を意識させるつもりでなんとなく『国公立大しか行かせない』と本人に言っただけで、特に何か本当の理由があったわけではなかったんです。金銭面も、それは負担が少ないほうがいいけれど、子どもが行きたいという道ならちゃんと出すつもりで、準備もしていました。
塾にいるときにも子どもを悩ませていたとは気がつかなくて、主人と一緒に反省しています。高3の夏休み前に、お互いの誤解が解けてよかったです。もし2学期になっていたら、もう推薦入試の出願とかもありますし、勉強ももっと頑張ってもらわないといけなくなってる時期でしたよね。ありがとうございます。
大切に思い合う家族だからこそ、つい遠慮してしまうこともあります。けれど、どんなお子様にとっても、ご家族はいちばんの応援団です。友達や先生にどんなに励まされても、やっぱりご家族にはかないません。
もし、ご家族間でなかなかお子様と本音を言い合える信頼関係が築けずに過ごしていると、とくに受験学年になって進路について話し合う際に、なかなかスムーズに進みません。
せっかくの保護者の方のご心配が、「どうしよう・・・」と黙っていることによって、受験準備までもが手遅れになってしまうことのないように、ぜひ勇気を持って、お子様への”単刀直入サプライズ“にチャレンジしてみてください。