【共通テスト対策】塾講師の科目別勉強法アドバイス!英語リスニング比率や試験時間の変更点は?
共通テスト【英語】の変更点と勉強法
英語のリスニング比率は?
センター試験英語では、リスニング比率が全体の20%(4:1)となっていました。では共通テストではどのように変化しているのでしょうか?
まず全国で見ると2021年度も引き続き4:1の比率を維持する国公立大学が多いようです。ただし1:1の比率を採用する大学も4:1同様に増えており、共通テストの移行とともに実用的な英語力を測るための「聞く」技能を評価していく対策へと変更していると言えます。(下表参照)
【旧帝一工神】共通テストの英語配点に占めるリスニング比率
大学名 | 比率 | リスニング率 |
---|---|---|
北海道大学 | 1:1 | 50% |
東北大学 | 3:1 | 25% |
東京大学 | 7:3 | 30% |
名古屋大学 | 3:1 | 25% |
京都大学 | 3:1 | 25% |
大阪大学 | 3:1 | 25% |
九州大学 | 1:1 | 50% |
一橋大学 | 1:1 | 50% |
東京工業大学 | 1:1 | 50% |
神戸大学 | 4:1 | 20% |
英語の長文読解とリスニングのポイント
また、英語は今までの様に発音・アクセント・語句整序の出題がなく、長文読解とリスニングのみとなります。
あくまで入試ですので「点数を獲得すること」を重視して対応して下さい。長文読解は読む前に設問を先に確認して読む方が、必要な内容が押さえやすく再読することも減るのでオススメです。そのように、センター試験以上に時間配分を考えた対応をしていくことが重要となるでしょう。
また、リスニングはセンター試験では2回放送が流れたのですが、共通テストでは1回または2回の放送となっています。重要内容は2回放送されるのではないかと思われますが、都合が良い解釈よりは1回しか流れない対応をしていくことがbetterでしょう。
リスニングは正確な発音で音をとらえる訓練が必要となりますので、Z会の速読英単語など全文和訳がある内容のリスニング教材等を利用し、内容が正確にとれているかも含め対策していくことがおすすめです。
共通テスト【数学】の変更点と勉強法
試験時間の変更点について
「数学ⅠA(数学Ⅰ)」の試験時間が従来の60分から10分増え、70分に変更されました。
数学ⅠAの試験時間
センター試験 | 60分 |
共通テスト | 70分(変更あり) |
数学ⅡBの試験時間
センター試験 | 60分 |
共通テスト | 60分(変更なし) |
数学ⅠAの勉強法は、日頃のイメージ力が鍵を握る!
数学ⅠAの変更点は「時間」および問題の「内容」です。内容は、センター試験に比べて「問題文の長さ」かつ「違う解法で解けないか」と考える問題、定理を理解した問題が出題される可能性が高いです。
この傾向により、問題文を正確に捉える訓練が必要となるでしょう。
そして、問題文を正確に捉えるためには「イメージすること」が重要です。関数であればグラフ、図形であれば図形の状況、確率であれば事実の状況といったように、数学的なイメージをすることです。
日頃の学習としては「なるべく書かずにイメージするように取り組む」ことをおすすめします。試験時間が70分に増えたといっても、実際は短く感じるでしょう。その中でなるべく書く時間を省略できるかも周りと差をつけるポイントです。頭の中で整理する能力を高める学習を行って下さい。
また、数学を2次試験で利用しない文系の方や共通テストのみを利用する私大文系の方は、記述問題を多く演習していきましょう。
- 問題文を正確に捉える訓練を行うべし!
- 正確に捉えるには、日々問題を見てイメージ力を高めること!
- 記述問題の演習がより重要に。
- 日頃からなるべく書かず、イメージするように取り組むべし!
数学ⅡBの勉強法
数学ⅡBの試験時間はセンター試験と同じです。
ⅡBはⅠAと異なり多くの公式や対応方法があります。そもそも公式が多いということは「解法が一貫している」ということです。つまり別解が考えにくい単元と言えるのです。
そのため、基本的な公式を根拠や使い方を理解すれば、実はⅡBはⅠAより易しい科目とも言うことができます。
数学を苦手とする方は、一般的にⅡBで混乱して苦手になっている方が多いのですが、公式の導き方を理解すると、実は最も回答の根拠がはっきりした単元なのです。ですから苦手意識がある人にオススメなのは「公式の整理・理解」です。まずは参考書を確認しながら公式を自分で作ってみて下さい。
しかし、公式を使いこなすとなればある程度の問題演習は必要です。
少なくとも学校で購入する可能性が高い問題集(チャート・フォーカスなど)は全体的に解いていく必要はあります。
また、試験まで時間的猶予がない場合は、まず問題集の中でピックアップされている重要問題を解き、自分が理解できていない項目を洗い出しましょう。そしてそこで浮き彫りになった基本問題を順々に潰していきましょう。
また、ポイントとなるのは「問題文の長さ」でしょう。
本番では時間との勝負になる可能性がありますので、日頃の学習ではⅠA同様「なるべく書かずにイメージする」ように取り組むことも重要。頭の中で整理できる量を増やすことが時間短縮のポイントだからです。
共通テスト【国語】の変更点と勉強法
国語の試験時間・配点の変更点は?
共通テストの国語について説明します。まず、試験時間と配点はセンター試験から変更はありません。詳細は以下の表の通りです。
国語の試験時間
センター試験 | 80分 |
共通テスト | 80分(変更なし) |
国語の配点
センター試験 | 現代文100点、古文・漢文 各50点 |
共通テスト | 現代文100点、古文・漢文 各50点(変更なし) |
共通テスト国語の勉強法
共通テストのプレテストでは、2回とも現代文では実用文が出題されています。
1回目のプレテストでは、高校の生徒会の部活動規約があり、これに生徒同士の会話文とアンケート結果など形式の違う資料を読み取る問題が、 2回目は著作権について書かれたポスター、著作権法の条文および著作権についての論説文が主題されています。
このように共通テストではセンター試験と異なる傾向の出題、つまり、より実社会で必要となる実用文の出題の可能性が考えられるでしょう。慣れない文章となるでしょうが、ある意味リアリティーがあるのでイメージはしやすいといえます。
センター試験の説明文・論説文は著者がいる以上、多少の哲学が含まれますが、実用文はそのような独自の哲学は含まれません。ある意味理解しやすいと取れるのではないかと考えます。
しかし、慣れない文章とはなりますのでそれなりの対策は必要となるでしょう。対策と言っても家庭にある電化製品の説明書を読んで新しい機能を使ってみるや皆さんがお持ちの携帯電話の契約書を見てみるのも良いでしょう。実用文の演習問題が必要と考えず、身の回りのものに興味をそそればいくらでも対応は可能です。
また、古文・漢文も多少変更はあり、プレテストでは今まで通りの主題に対話文形式の問題(教師と生徒、生徒と生徒)が含まれています。これらも多少の違いはありますが、基本的には今まで通り単語・文法・句法など基本を習得し、多くの問題を演習することで解答はできるでしょう。
特別な対策よりは身近なものを利用した知識向上を図って下さい。